バズらせるだけがすべてではない、堅実な記事の必要性

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オウンドメディアの構築に当たってこれまで注目されてきたのが、いわゆる「バズらせる」という手法です。バズらせるとは、TwitterやFacebookなどで多くの方の話題になるようなコンテンツを作り、膨大なアクセスを獲得するという手法です。一気に大量のアクセスを獲得することでその中から一定割合の方が自社のサービスや商品購入に繋がる可能性が出てくるため、近年売上アップに有効な手法として注目を浴びてきました。

ですが、ここでは敢えてバズらせることを意識しない、堅実な記事の大切さについて解説したいと思います。バズらせさえすれば売上アップにつながると考えていると、大きな落とし穴が待っています。

オウンドメディアに必要なのは、読者にとって本当に役立つコンテンツ

オウンドメディア構築の目的は、読者にとって役立つコンテンツを配信することで自社のサービスや商品に興味を持ってもらい、購入や申込みなどに繋げることです。バズらせることを目的とした場合、どうしても流行や常識を覆すような要素が必要となります。ですがそれは、自社で提供している商品やサービス内容とスムーズに関連しないことも多々あります。

堅実な記事を作ることは、オウンドメディアの本来の目的に一致していると言えます。
ここからは堅実な記事を作ることのメリットを、ポイントごとにお伝えします。

ポイント1 確実にファンを増やせる

堅実な記事の効果として、確実にファンを増やせるという点が挙げられます。

バズらせることを目的として記事を書く場合、常にトレンドを追う必要が出てきます。世の中のトレンドをチェックしていないと、今の時代で多くの方に響くコンテンツを知ることができないためです。これは自社の商品やサービスが最初にありきではなく、話題性になるようなトピックありきでコンテンツを作成することになります。すると、自社商品、サービスへの誘導に無理が生じやすくなります。

結果として大量のアクセスを獲得できる可能性はあるかもしれませんが、そこからの成約率が低くなり、手間をかけてトレンドを追い、話題になるようなコンテンツを配信しているのに、そこから思うような売上に結びつかない、という記事が多くなってしまいます。

これに対して堅実な記事、つまり、お客様の悩みをダイレクトに解決するコンテンツは確実に読者の心を掴みます。そして、読者の方の中にはこう考える方も少なくないはずです。

「とても役立つコンテンツを配信しているサイトだな……。こんな役立つコンテンツを配信している企業はどんな企業なんだ。どんな商品を販売しているんだろう。無料で配信しているコンテンツでもこれだけ役立つんだ、商品も信頼できそうだ……」。

このように、バズらせる記事よりも確実にファンを増やしていくことができます。

ポイント2 堅実な記事は効果が長期的に続く

堅実な記事のメリットの二つめは、効果が長期的に続き、積み上がっていくということです。

バズらせる記事は多くの場合、一時的なもので終わります。一時期爆発的なアクセスを呼び込むものの、その後はほとんどアクセスが集まらない、打ち上げ花火のようなコンテンツになる可能性があります。また、バズるのは確率的な要素もあります。絶対にバズるコンテンツを100%狙って書ける方はなかなかいません。つまり、バズると思われるであろう記事を常に書き続けるという、かなり労力がかかる作業が必要となります。

これに対して堅実な記事の場合、一度書いたら長期的にその効果を発揮してくれます。
例えば、ニッチな例ではありますが、熱帯魚を販売しているお店が、熱帯魚の飼育方法についてのコンテンツを配信するとします。熱帯魚をこれから購入しようと考えている方が知りたいことをリサーチし、それに応えられるコンテンツを配信します。

読者の方はきっとそのコンテンツのページをお気に入り登録してくれたり、フェイスブックでいいね!を押してみんなに広げてくれたりするでしょう。バズらせることを目的とした記事のように派手さはないかもしれませんが、継続してファンを増やすことができます。

ポイント3 常に顧客を獲得し続けてくれる効果的なメディアになる

堅実な記事をいくつも作っていくと、非常に強いオウンドメディアができあがります。全てのページが確実に将来的に顧客になる可能性が高い方のアクセスを集め、自動的に成約に繋げてくれます。

もちろん一つのコンテンツに力を入れて作成する必要があるため、しっかりとしたリサーチや構成の検討、ブラッシュアップなどが必要になります。ですが、出来上がったコンテンツは一時的に役立つものではなく、今後長期に渡ってアクセスの獲得、新規顧客の獲得に役立ってくれるのです。自社商品に関連ある記事を書くことも多いため、リサーチなどがしやすいというのも良い点です。

ポイント4 ブランディングも自然にできる

堅実な記事を作っていくとブランディングも自然にできます。
バズらせることを目的としてコンテンツを作る場合、内容にばらつきが出やすくなります。トレンドは常に目新しいものを追う必要があるため、統一感がないのが普通です。似通ったものは逆にバズらなくなってしまいます。

これに対して、一つのジャンルで様々な切り口から役立つコンテンツを作ってオウンドメディアを構築するとします。その場合、「そのジャンルに関する有用な情報がまとまっているサイト」として認知されやすくなります。本当に読者の役に立つコンテンツなら多くの方が注目してくれて、権威的なサイトとして見てくれるようになります。

ブランディングされると二次的に良いことがたくさん発生する可能性があります。雑誌などのメディアで取り上げられるようになる可能性もあります。また、他の企業からのタイアップやコンサルティングの依頼など、幅広い可能性が期待できます。オウンドメディアは非常に大きな可能性を秘めており、長期に渡って作り込む価値のあるものなのです。

ここで気を付けたいのは、ブランディングは狙ってする必要はないということです。最初からブランディングを目的としてしまうと、お客様目線を忘れたコンテンツになってしまいがちです。常にお客様目線を考えてコンテンツを配信することで自然に多くの読者の方が信頼してくれます。そしてそれが、自然にブランディングに繋がっていきます。

ポイント5 自然なSEO効果が期待できる

堅実なコンテンツを作っていくと、読者が自然に集まるようになります。読者に役立つコンテンツをしっかりと充実させたオウンドメディアは、自然にブックマークされたり、ソーシャルメディアで拡散されるようになるためです。いわゆるナチュラルリンクと呼ばれる自然なリンクが増えていくため、SEO効果も高まります。SEOは専門的なwebの知識も必要になり、苦手意識を持っている方もいます。ですが、堅実な記事を作っていくというスタイルなら、そうした方でも取り組みやすいと言えます。

また、関連するキーワードを意識してコンテンツに取り入れた方が良いのでは?と考える方もいるかもしれません。SEOに詳しい方は、コンテンツ内のキーワードの出現率にこだわる方もいます。ですが、そのジャンルについて深い知識を持った方がコンテンツを作ると、関連するニッチなキーワードは自然な形で含まれていきます。そのジャンルの主要なキーワードからロングテールのキーワードまでほぼ網羅することができるのです。ただし、知識があるというのが前提です。あまり知識がない方がコンテンツを作成すると関連するキーワードの数が少なく、薄さを感じる内容になってしまうため、注意する必要があります。

読者のニーズに120%応えるコンテンツを

堅実なコンテンツを作っていく際に気を付けたいことは、読者のニーズに100%ではなく、120%応えるコンテンツを意識するということです。読者が求めることにぴったりと合致するコンテンツは必要ですが、そうしたコンテンツを提供しているサイトはすでにある可能性があります。期待をさらに上回るような120%のコンテンツを提供できると、読者は自然にファンになってくれます。

まとめ

以上、堅実なコンテンツの必要性についてお伝えしてきました。まだしっかりとしたコンテンツが充実しているメディアは少ないので、今から取り組んでいけば長期的に利益アップに貢献してくれるメディアを作ることができます。ぜひ取り組んでみてください。

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